Maguronesia Shop

2020/08/04 16:50

今回は僕の第二の職場、インドネシアの漁村ビトンという場所

ここはマグロの産地(生のまま空輸で送れる、かつ水揚げが多い)として、業界内では非常に有名な場所。ここに提携工場があり、僕がしばしば訪れる場所の一つです。

日本からは飛行機を乗り継ぎほぼ1日、マナド空港から車で2時間かけてようやく到着(日本に空輸輸出するときはこの逆ルート)

画像1

画像2

少し山間に向かえば壮大なジャングルと

画像5

かつての第二次世界大戦時の面影も残し、旧日本軍が掘った塹壕も点在しています。

画像3

友人宅に出向けば

「ヤシの実ジュースのむ?今から採ってくるよ」

と言い残し裏庭で取ってきたり、

「酒飲む?」と聞いてきたと思ったら密造酒差し出してきたり、けっこうやんちゃな場所です。

僕が仕事で忙しい様子を見せれば、ミスターはやっぱり日本人だなあと笑われたり、同じアジアとは言え、正反対の文化です。

また、インドネシアの漁村ではいわゆる伝統的漁業が主流で、この就業者人数は全体の98%を占め、この数200万人ほど。(日本だと兼業あわせて20万人弱くらいで年々減少)

( 日本の水産業の現状と課題について詳しく知りたい方はこちらへ⇒クリック )

伝統的で非効率だが、世界指折りの排他的経済水域面積と資源量を背景に、人海戦術で水産品を量産するなどの荒業を見せます。

画像5

画像6

これがいわゆる、漁村。

これが我が漁港です!って言われて紹介されても、こんなもんです。

写真 2019-02-08 11 06 08

日本と比較すると船舶サイズも小さく木造、そして漁法は延縄か手釣り、です。大規模な商業漁業とことなり、資源枯渇を引き起こさない(引き起こせない?)ことが特徴ですが、あれやこれやと日本向けの魚を選別しているとめちゃくちゃ嫌な顔されて、「全部かってくれよボース!」と、吉本新喜劇ヨロシクいつものヤツがはじまっちまいます。

先の記事にも書きましたが日本向けは水揚げに対して10分の1程度、この規格を外れればアメリカ向けの冷凍になったり、インドネシアの国内消費に回る消費構造となっています。

個人的な意見としては、選べば選ぶほど値段は高くなっていくので、日本向けでも少し規格基準を落としてでもリーズナブルに提供していけば良いのになって、たまに考えます。

今の現状はというと、日本のマーケットは諸外国の買取価格と比較して安く、めちゃくちゃコスパ重視で安くて良いものを要求されます。

そもそも論として、産地表示/食品表示さえ先の改正HACCPでようやく適正化されつつある次元であって、先進国の中で低い次元にあると言わざるを得ませんし、消費者に対しての情報開示という点でも、なんだか良く分からない ”お買い得!” というシールさえ貼っておけば売れるから良いという認識が横行していることからしても、やはり出遅れているのでしょう。

そのうちにこの国の漁業人口は減り、海外産地では買負けすることで、今あるように安くて良いものは日本のスーパーから消えるかもしれません。

最後にちょっとだけ考えよう、未来の私たち。

5分でわかる地球村、食糧問題について⇒こちら


画像8

Mail Magazine

新商品やキャンペーンなどの最新情報をお届けいたします。